2012年4月24日火曜日

トマトとミニトマトの栽培法と育て方 … 土づくりと連作障害 - 知って得する野菜の活用術


 このページでは、プランターを使ったトマトとミニトマトの栽培法と、家庭菜園での育て方のコツトマトとミニトマトを育てるために用意するものと、トマトとミニトマトの土づくり連作障害についてご紹介します。

 トマト・ミニトマトは、さわやかな酸味とジューシーな食感が魅力の夏野菜

 すでによく知られているように、トマトは、抗酸化作用の効果の高いリコピンやビタミンA、ビタミンC、ベータカロテン、食物繊維のペクチンなども豊富に含まれ、 地中海料理のソースのベースとして、イタリア料理の野菜食材としてもおなじみですね。

 ところが、トマトはもともと、標高3000mの高地、南米のアンデス高原が原産ということもあって、高温多湿の日本では、栽培の難しい野菜のひとつでもあります。

 そこで今回は、このトマトとミニトマトを、プランターを使って育てる栽培法と、家庭菜園での育て方のコツ準備するものと土づくり連作障害についてご紹介してみたいと思います。

 (私の家では庭や畑がありませんので、プランターを使って育てる手順が中心となりますが、庭先や畑で栽培するときの育て方のコツもほぼ同じだと思いますので、ご参考にしていた� �ければ、と思います)

 なお、 プランターを使った家庭菜園で育てられるトマトとミニトマトの代表的な人気品種については、トマトとミニトマトの育て方 … トマトの品種選び、をご覧ください。

 プランターを使った家庭菜園で育てる、トマトとミニトマトの苗の選び方、植えつけ、手入れと収穫については、トマトとミニトマトの栽培法と育て方 … 苗の選び方、植えつけ、手入れと収穫、をご覧ください


 トマトとミニトマトの栽培に用意するもの

 では、まずトマトとミニトマトを育てるために用意するものをいくつか書き出してみましょう。


 1.プランター

 野菜の収穫量と質は土の量と質に比例します。


あなたがあまりにも早くあなたのチェリーを選択する場合何をすべきか

 目標とする収穫量にもよりますが、プランター菜園の場合は移動のことも考えて、土と水を入れた状態で自分で持ち上げることができるくらいのサイズを1単位、畑1枚と考えて購入してください。

 プランターの大きさにもよりますが、幅約62cm×奥行約22cm×高さ約17.2cm 容量13.9(?)の一般的な長方形タイプの場合を例にとると、普通種のトマトで2株、ミニトマトであれば、3株から4株を目安にしていただければよいと思います。

 2.苦土石灰(くどせっかい)

 日本は基本的に火山の多い国ですので、酸性の土が多くなります。

 酸性の土は野菜の栽培には不向きなので、中和させて弱アルカリ性にする必要があります。そこで使われるのが苦土石灰(くど石灰)です。

 苦土石灰をまいて土を中和させてから種を蒔いたり、苗を植えつけます。

 ホームセンターなどの肥料が並んでいるところへ行けば、"苦土石灰"、"土壌中和剤"とかの表示で数百円で販売されています。

 包装袋の裏に成分表が書いてありますので、CaCO3-だけなら石灰、"CaMg"とか、"Calcium.Magnesium"、とか書いてあれば苦土石灰です。

 "苦土"というのは、マグネシウム、つまり塩分だと思っていただければよいでしょう。石灰だけでも、苦土石灰でも 、基本的にどちらでもかまいません。

 庭植や畑に植えつける場合には、石灰や苦土石灰をまいて耕しておくと元気に育ってくれます。

 プランターでトマトとミニトマトなどの野菜を育てる場合は、たいてい市販の野菜栽培用の培養土を使用することになると思いますので、苦土石灰(石灰)は無くてもかまいません。(たいていの市販の野菜用培養土は、はじめから中和済みです)


 3.堆肥(たいひ)

 いわゆる肥料のことです。

 野菜を畑や庭植えで育てる場合には、苗を植えつける前に元肥(もとひ)として、あらかじめ堆肥を土に混ぜておくのが基本ですが、市販の野菜用培養土を使ってプランターで育てる場合には、培養土にあらかじめ元肥が配合されていますので必要ありません。

 4.油かす


植物からひまわりの種を削除する方法

 油かすは野菜の栽培に欠かせない代表的な有機肥料のひとつで、菜種油を絞った後のかすから作られています。

 市販の油かすは、菜種油を絞った後のかすに、骨粉や魚粉などを混ぜて肥料としたもので、植物に必要な3大栄養素、チッソ、リン(リンサン)、カリが含まれています。効果はゆっくりですが、持続性があり根にもやさしく安全です。

 チッソ … 茎や葉の成長を促す働きがあります。 
 リン(リンサン) … 花や実の成長を促す働きがあります。 
 カリ …  根を健康にして充実させる働きがあります。

 油かすには特有の臭いがありますが、最近では臭いを抑えた完熟タイプのものも数百円で販売されていますので、そちらを選ぶといいでしょう。(肥料としての効果は全く同じです)

 5.支柱

 果実が育ってゆくにつれて、茎がその重みを支えきれなくなりますので、それを助けるために支柱を立てます。(強い風で倒れたりする対策としても必要です)

 普通サイズのトマトの場合は2mくらい、ミニトマトの場合は1mくらいのものを植えつける株の数だけ用意しておいてください。

 ホームセンターの園芸用品コーナーへ行けば、1mのものですと5本セットで200円くらいです。(簡単に折れたり曲がったりしないものであれば、他のものを代用しても、だいじょうぶです)

 家庭菜園用の支柱には、ひもなどでくくりつける必要のない、らせん状のものもありますので、お好みで選んでいただければよいかと思います。

 6.結束バンド

 トマトの茎を支柱に固定するために必要になります。あまり細い(たとえば糸のように)ものは、強い力がかかったりして、茎を切ったり傷つけたりしますので、園芸用の結束バンドか麻ひものようなものを用意してください。

 7.藁(わら)

 プランターでトマトとミニトマトなどの野菜を育てると、どうしても土が乾燥してしまいがちになります。


 かといって、水をやりすぎるのはトマトとミニトマトにとってよいことではありません。そこで、土の上に藁を敷いて水分の蒸発を押さえるのです。藁は乾燥と防寒対策には最適です。

 ところが、藁束はホームセンターなどでも取り扱っていますが、お店によっては置いていない場合もあります。

 そんなときは、"マルチ"を使ってください。

 用途や使用法は素材によって違いがありますが、プランターの場合は、プランターの土の表面を覆えるくらいの大きさがあればだいじょうぶです。(私は、何カ所か穴をあけたゴミ袋で試してみましたが、問題ありませんでした。ただし、土が蒸れやすくなるので、ちょっと注意は必要です)


 トマトとミニトマトを育てる環境

 トマトとミニトマトは、品種改良が進んで日本という高温多湿な環境にもある程度適応した性質を備えてはいますが、陽当たりを好み、高温多湿を嫌う、という性質は残っています。(多湿を嫌う分、水分を控えめに育てると、工夫しだいでは味の濃厚なトマトができる、ということでもあります)

 ですので、トマトとミニトマトの苗を植えたプランターも、できるだけ、陽当たりがよく風通しの良い涼しい場所に置いて管理すると、元気に育っておいしい果実を実らせてくれるようになります。


  トマトとミニトマトを育てる土づくり

 ここでは、畑や庭植えでトマトとミニトマトを育てる場合の、土づくりについてご紹介しています。プランターで育てる場合には、市販の野菜用培養土を使う限りこの作業は必要ありません。

 トマトとミニトマトの苗を植えつける2,3週間前に土づくりをしておきます。

 方法は畑の場合は、およそ1m間隔ごとに苦土石灰(もしくは石灰)を2つかみほどまいて、よく耕しておいてください。

 苦土石灰(石灰)は、一度混ぜておくとゆっくりと効果が出始めますので、苗を植えつける2,3週間くらい前に苦土石灰(石灰)と元肥(緩行性肥料、油かすなど)を混ぜて土ができてから、苗を植えつける、という順番になります� ��

 苦土石灰は少しくらい多めに混ぜても、影響が出にくいので混ぜる量にそれほど神経質になる必要はありませんが、すぐに苗を植えつけたい場合は、マグネシウム(塩分)を含まない石灰(天然石灰)のみのものを使ってください。



 連作障害について

 トマトとミニトマトなどの野菜を育てる上で、注意しておかなければならない重要なことがひとつあります。それが"連作障害(れんさくしょうがい)"です。

 連作障害とは、同じ畑で同じ野菜や同じ仲間の野菜を毎年連続して栽培したときに、生育が極端に悪くなったり、枯れたりすることがみられる生育障害のことです。

 連作障害がなぜ起こるかというと、主に、

 1.特定の野菜を続けて育てたために土の中の特定の栄養分が極端に減ったり、栄養分のバランスが不均衡になっている。

 2.前作の野菜に寄生していた病害虫が土の中に残り、次に植えられた同じ種類の野菜に悪影響を与える。

 3.前に作っ� ��野菜の根から分泌された特殊な成分が次に植える野菜に悪い影響を与える。

 などがあります。

 トマトとミニトマトを育てる場合には、ナスやジャガイモなどのナス(茄子)科の野菜を育てた畑(土)を使うのは厳禁です。必ずと言っていいほど連作障害が起こり、そのダメージは致命的です。

 トマトとミニトマトを畑や庭植えで育てる場合は、ナス科の野菜による連作障害の影響の無い場所に植えつける必要があります。

 プランターの場合は、以前ナスやジャガイモを育てた培養土をそのまま使うといったことでもない限り、心配する必要はありません。

 今回は、トマトとミニトマトを、プランターを使って育てる時の栽培法と、家庭菜園での育て方のコツ< /strong>、準備するものと土づくり連作障害についてご紹介してみました。



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